スワヒリ語教室

迷信、言い伝え

あなたは迷信を信じますか? それとも、笑い飛ばしますか?

どこの国にも迷信はあります。たぶん迷信のない国はないでしょう。
なかには、迷信と言うよりは "教訓・教え" ではないの!? というような含蓄のあるものが含まれます。

スワヒリ語の迷信や言い伝えをいろいろさがしてみたいと思います。
日本のそれと似たもの、或いは正反対のもの、、、

Mtoto mwenye kuchezea kivuli chake cha taa atakojoa kitandani
ランプの明かりでできた自分の影で遊ぶ子供は、おねしょする
小さい頃、同じ事を言われた記憶がある。
子供の宵っ張りを戒めているんだろう。
今の子供達はみんな夜遅くまで起きているけれど、、、
Mtu akilala pasipo kuosha miguu, nyayo zake zatarambwa na shetani
足を洗わずに寝たら、悪魔に足の裏を舐められる
不潔の戒めというのは多い。
東アフリカの人たちと日本人は甲乙付けがたいほど清潔好き。
我が家のお手伝いさんなんか、断水で水が無くて遠くまで汲みに行ってた日でも朝晩2回体を洗うことを止めなかった。
Mtu akiona chungu ya wadudu sisimizi ukutani basi atafikiwa na wageni wa ghafla
壁をはうアリの群を見た人には、突然の訪問客がある
これはなんだろう?アリって、幸運、、、 それとも?
どちらにしても突然やってこられても、、、。
Njiwa akimnyea mtu kichwani, mtu huyo atapata bahati njema
鳩が頭に糞をしたら、その人に幸運が来る
「運」がつくと日本でもいうけれど、日本語の場合は掛詞になるんだけれど、スワヒリ語の場合は別に掛詞になるわけではないのになぁ。
ポールの結婚式の時、彼の一番上のお兄さんの頭に鳩が糞を落として、私が日本ではこう言うって説明したら、このことわざを教えてくれて、どこも同じだねって、みんなで大笑いしたっけ。
Ukienda kumtupa paka mwizi usigeuke nyuma kumtazama; maana ukimtazama hana budi kurudi tu
泥棒猫を捨てに行ったら振り向いて見るな、振り向いたら戻ってくる
昔、子供が麻疹にかかったら、辻にお供え物をおいて "麻疹の神様" を送りに行った。帰り道で振り向いたら麻疹の神様が戻ってくるので病気が再発するとか言ったっけ。
なんでもそうだけれど、決めたことを躊躇うなと言うことかな。
Ukiuonyesha mwezi mchanga kidole, basi utakatika kidole
新月を指さすと、その指は切れる
意味が分からん。。。。なんで新月を指さしたらいけないんだろう?
どうして指が切れる・けがをするんだろう???  今度誰かに聞いてみよう。
でも、どこの国でも最近の若い人はこういう言い伝えを知らないのよね。
逆に、何それ?! って言われそう。
Usipoifunga Quran baada ya kusoma shetani atakuja kuichafua
コーランを読んだあと閉じずにおくと悪魔が汚しに来る
後片づけしないことを戒めているのだろう。
相対に、片づけないことを戒める迷信が多い。
私なんかだと、悪魔にとりつかれるだろうな (_ _ )/ハンセイ
Kufagia usiku kunakimbiza baraka
夜に掃くと幸福を追い散らす
これは、全く同じことを日本でも言う。
お掃除などの女性の仕事を、きちんと昼間にやらせるための言葉なんだろうな。
Kukaa juu ya mto kunaleta majipu matakoni
枕の上に座るとお尻に腫れ物ができる
これも日本と全く同じ! 祖母から叱られた言葉そのままなのには驚く。
民族が違っても同じような行為をお行儀の悪さと戒めるのは分かるが、なんで同じように腫れ物なんだろう。
Kukata makucha usiku kunaleta ufakiri
夜に爪を切ると貧乏になる
日本でも夜に爪を切ることは戒められる。
たぶん、夜の薄暗い場所で、爪を切ることでケガをすることを注意してるのだろう。
Kula gizani ni kula na shetani
暗がりで食べることは、悪魔と一緒に食べること。
夜中の隠れ食いを戒めているのだろうか?
夜の闇って、昔の人には怖かっただろうなぁ。今でも、ロッジで食事が終わったあと、自分の部屋に戻るときの草むらの暗さって、一種独特だもの。
Kula kitu kitamu kinjianjia mtu atasibiwa na shetani
歩きながら美味しいものを食べると悪霊にとりつかれる
日本でも私達が幼い頃は歩きながら食べることはきつく戒められた。
でも歩行者天国ができ、ファストフードが流行り、そんな躾は、他の諸々の躾とともに忘れ去られた。
電車のなかで化粧するのも、悪魔がくると思うよ!
Kula mabilingani matupu kwa muda wa siku 40 mfululizo kunasababisha wazimu
茄子だけを40日間食べ続けたら、結果、気が触れる
(^3^)/そんなやつおらへんやろぉ~  
偏食の戒めかな。それにしてもなんでナスなんだろう。
ナスはインド原産だけれど、昔から東アフリカで栽培されていたのだろうか。
Kupeana mkasi mkono kwa mkono kunasabibisha kuchukiana bure
はさみを手から手に直接渡しあうと、いたずらに憎みあうことになる
はさみを直接手渡すなというの、日本でも言う。
危ないことはどこの国でも止めている。
迷信というのは、やっぱり知恵有る教えなんだ。
Kushona nguo mwilini kunaleta ufukara
着たまま服を縫うと不幸になる
日本でも同じようにいいますね。
着たままボタンを付けたりしないようにっていうことで、職場で男性にボタンを付けてあげる先輩が、着たままのその人に「服、脱いだね」って声をかけて、そしてボタン付けをしてあげていたのを思いだします。迷信深い人!
Kuzaliwa na vidole sita ni mabruki
6本指で生まれてくるのは幸運
スワヒリの知恵っていうものを、こういうところに感じる。
幸運なんだよと受け止める、受け入れる、そういう知恵を見習いたい。